東京理科大学・再生医療の講演を聞く


来年、平成25年は東京理科大学葛飾区にやってくる。

http://www.city.katsushika.lg.jp/30/132/13739/002800.html

http://www.sut.ac.jp/news/katsushika/

12/1に「みんなの理科大学」というイベントが開かれた。
http://www.tus.ac.jp/news/kids_rika/

そこで次世代再生医療の研究をしている辻孝教授の講演があったので聞きに行った。

タイトルは「臓器を再生する新たな医療の実現を目指して」
http://www.tsuji-lab.com/

ついーと、整理。

12/1に葛飾区で理科大の辻研究室の再生医療の講演があったので聞きに行った。その話。平成25年に葛飾区に理科大がやってくる。そのイベントの一環。 URL  辻孝研究室。

研究テーマ。キーワードは「種」。
その1「歯の再生医療

その2「毛髪の再生医療」 
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2872531/8811997

その3「灌流培養」
http://www.rs.noda.tus.ac.jp/~biost/OPFU/yama/public_html/new_study/right_study_doctor_4.html

最終的には自分の細胞で自分の臓器のスペアをつくり、移植。

「なぜ、歯や髪の毛から手をつけたか」→悩みが汎用的であるため、需要が多いことと、基本的に命にかかわらない。安全性を確保でくるかどうか、まず挑戦することができる。歯はなくすと生活に不便、髪は精神的な影響が大きい。日本だけでなく全世界的にハゲは男性の悩み。

「臓器の再生はマンション建築のようなもの」→皮膚や歯、髪と違い、インフラをつくらないと臓器はできない。すなわち血管の再生や臓器の維持。しかも何年でできあがるか未知数。一番最初に挑戦したいのは肝臓。なぜなら肝臓の再生能力はむちゃ強い。


会場のブース。培養した歯とひげをみせてもらった。

質疑応答。私から2点。その1。

Q.「先天的無毛症」の人に髪の毛の移植はできるのか。
A.ドナーからの髪の毛の提供は必要。ただしそれでは量が少ないので培養して量を増やし移植するということは可能。(毛のない実験用のマウスは免疫をもともと抑制している体質とのこと)


質疑応答。私から2点。その2。

Q.「性分化異常」など途中で成長が止まっているケース。まき戻して再生してあるべき方法に育つことは可能か

A.すぐには答えられない。難しい。あるべき姿に育つ幹細胞をその人の体から探し出して培養する、という考え方になるか?


「灌流培養」→最終目標は臓器をつくるための装置の開発。しかし直近でニーズがあるのは死体移植のとき。脳死は死者の20%、それ以外は80%と圧倒的に多い。血流はとまると臓器の痛みが早くなる。せっかく臓器提供の意思があっても死体移植では状況がよくない。

「灌流培養」→死体移植の場合、いわゆる失敗がでる理由は移植臓器の血液の凝固が原因では?といわれている。この装置で洗うことにより、臓器の維持時間が延びる。たとえば九州で臓器提供者がでても北海道まではこべないのが現在。近くに臓器ほしい人や医者がいなくてもNG。


「灌流培養」→臓器の寿命が延びると、移植できる範囲が広がり、善意がもっといかせる。「死体移植の可能性を」。やはり脳死ではよほど一族の死の哲学がしっかりしていないと決断が難しい。臓器移植できる病院に設置か。開発中。 URL


「臓器移植は一生に一度だけ、そして移植臓器の耐用年数は20年」→つまり赤子のときに移植した子供が大学生のときには再移植ができずに死をまつことになるという問題がある。


今「硝子の楽園」で書いている「臓器移植を理由とした国際的な拉致問題」にも言及。自前の臓器で再生、移植すれば臓器がらみのビジネスや移植チャンスの奪い合いもへるだろう。※「硝子の楽園」、それだけがテーマではないけどね。。。

思ったこと。意外な盲点が多くて目からうろこだった。たしかに臓器育ててどのくらいかかるのだろう。10年じゃ、間に合わん、6か月?細胞が原則正常であること。ツタンカーメン一族で有名なマルファン症候群の研究もあるが、基本的に遺伝子疾患にもう少し研究はまたれる感じ。

マルファン症候群 - Wikipedia

★大動脈にかかわる障害が命にかかわるため一番大変。

アメンホテプ4世 - Wikipedia

マルファン症候群とはどんな病気? | マルファン症候群とは | マルファン症候群 特定非営利活動法人日本マルファン協会 – marfan syndrome

面白かった話。「骨髄移植」。ドナーが女性で患者が男性であった場合、血液だけXX遺伝子に。つまり「性別変更してしまう」とのこと⇒いわゆる「キメラ」ですね。。ほかはXYであるが。あと「欧米のハゲの男性はかっこいい」違うんです、ウィッグの技術が難しいらし。(色や髪質のせいか?)気にしてます。