2004-01-01から1年間の記事一覧

「聞こえること=コミュニケーション能力がある」ではなかった! その5

かつて私は「性同一性障害とは『自己認識と他者認識の不一致』というコミュニケーションの障害である」で語ったことがある。その認識は7年の年月の流れた今でも変わっていない。ただ7年前とは違うこと。 「聴覚障害でなくてもコミュニケーション障害になるこ…

「ほしけりゃ奪え、自分のものにしろ」 その4

人のうえに立つような立場であれば現場に一番近いアップデートな情報を一番確実な方法でとることができる。もしも、末端の立場にいると私の能力はあまり発揮できず逆にトラブルメーカーになることのほうが多かった。末端・集団のなかにいると情報が拡散して…

リーダ−シップにこだわった理由(わけ) その3

人生の初期のころ、私がリーダーシップにこだわったわけは単純に「集団のなかでの力=権力」を得たかったわけではない。もっとささやかな願いのためであった。 そのささやかな願いとはなにか。 それは「自分の身体・人生について主体的に決定できる力を得る…

リーダーの素質 その2

私の研究テーマの根本にあるもののなかに「リーダーシップ能力」がある。リーダーシップに関する問題に関しては私は鬼といわれるほどの厳格さを求める傾向にある。1:1の個々の人間関係であれば、たとえうつ病だろうかなんだろうが「個人の特性」として受…

2つの障害をもって生まれてよかったこと その1

この質問ほど、いやなものはない。私が一番嫌いな人生のシナリオは 「障害を中心にして人生を生きることだ」 「自分がこういう人間だからこのテーマを研究テーマとして選びました。」と人に話さなくてはならなくなることだ。 それは聴覚障害に関しても同じこ…

「障害者」が「人間」になるため−「甘え」を考える

過去の某掲示板の投稿より「甘え」というのは本当に難しいと思う。極論をいうと社会で想定されていない人間として生きるというのは本人の不可抗力だったとしても結局は自業自得であり、甘えでしかない。世間的には。たとえ先天的障害であったとしてもそれは…

多様性は無秩序とは違う-家父長制

1.多様な家族と多様性のことを考えてみた。 今日の産経新聞に「父性の復権」の林道義の記事が載っていた。 私にとって「父性の復権」というのはほとんどバイブル的存在ではあったが、性同一性障害からみると彼の論点は不安をあおるようだ。たしか彼の性同…