第15回 GID学会 3/23(土)、3/24(日) その3

http://gid-15th-saitama.kenkyuukai.jp/information/
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2日目。朝。さいたま新都心にて宿泊。朝食からインドカレー
朝遅刻するわけにはいかぬ。

「海外治療の現状と問題点―精神科医の視点から―」
2011年12月末までに診断書を529作成、国内FTM:122/MTF:53名、海外FTM:244/MTF:130名。海外を選ぶ理由は技術力、費用面。反面トラブルもある。多いのは合併症発症時のメンテナンス。 #gid_15

タイで手術して帰国してからトラブルがあったときの再渡航の費用がないなど。アテンド会社は元当事者が経営しているなど良心的なところも多いが、トラブル発生時の責任の所在がはっきりしないものも多い。海外医療は自己責任。リスクマネジメントが必要。 #gid_15

また診断書作成は原則的には書くが、なかには「これではかけない!」というケースもある。医師ならだれでもよい、という形で眼科医が書いた、という話もあったような。 #gid_15


「海外渡航治療の現状 ?民間外科クリニックの立場から?」
形成、美容外科からの立場から。海外との情報交換も活発に行っているが、それでも問題はある。医療技術が「秘伝」であることが基本なので、アフターケアを委託されたこともあるが、責任の所在上重大な措置の場合もある。 #gid_15

アメリカ等も保険が使えなくなったこともあり、タイへの渡航ケースが増えている。オペを海外に依存すると国内の医療が発展しない。国内の医療を発展させる必要があるが、日本の場合大学病院がやることが多く、有志がいても学内政治的な制約が多い。 #gid_15

質疑応答での東京新宿での医療事故による死亡事故について。「原因は医療技術スキルの低さ。想像以上に低いレベルでやった。医師は命を預かる仕事。SRSをするのであれば数年腕を磨いて最良の技術力、設備を整えないといけない。残念な結果である。 #gid_15

「海外渡航治療の現状と問題点「北海道における現状」」
北海道も海外組が多い。医療機関の不足のため、海外渡航をするケースが多い。大体オペの承認を待てるのは2年。それをこえると海外へ。国内のSRS数と戸籍変更の数の乖離が大きいため、かなりの人数が渡航している。 #gid_15

アテンド会社によるツアー参加のケースが多い。インフォームドコンセントと、帰国後のフォローアップが重要な課題。海外でおきても通常の病院で治療をしようとしないため、実態は不明である。北海道でもいくつかの合併症の治療の経験もある。 #gid_15

★報告ツイート作成中のつぶやき。ひとこといっていい?今年のGID学会のプログラム、時系列になっていないし目次もないから題材にあわせてさがしにくい?><。疲れた脳でページ探すのにかなり手間取っている。 #gid_15


「21世紀における GID 法」
その名のとおりで2000年代のGID法の報告。イスラームのほうもそうだったが、欧州も解決というわけでなく課題は多い。「イギリスの特例法を訳せない理由はかなり大量に条文があるため」とのこと。スペイン2007年。欧州でかなり遅いほう。 #gid_15


イスラームではファトワが有名だが、ヨーロッパ人権裁判所というのもなかなかの権限があるようだ。非常にユニークな法の懸案をあげてくるらしく、これのおかげでたとえばフランス国内で解決できなかったGID問題を解決してしまったりするわけだ。 #gid_15

イスラームファトワ委員会や欧州人権裁判所。私は「第三の機関」とよんでいるのだけど、私の今生の目的のひとつは日本にこの「第三の機関」を設立することだと思っている。医療にせよ、法にせよ、セカンドオピニオンのようなものが必要。 #gid_15

ただ、アジアでは難しいと思う。日本と韓国ならまだしも中国や東南アジアではまったく違う。たぶん「環太平洋」というところか。 #gid_15

ランチョンセミナーはでなかった。今年は過労気味なせいか、あんまりアクションを起こせない。。。。 #gid_15
★今年1月よりシステム開発系で大きいプロジェクト参加。医療系とは関係ない某専門知識の勉強もあり頭がショート中。ああ、なんとかして統合したい…。健康面で危機感感じる。システム開発を考えなくていい仕事にしたい。

「当院におけるGnRHa による二次性徴抑制治療の経験」
おお!鹿児島からの報告だ!東京のメンタルクリニックとの連携。抑制に酢酸ナファレリンを使っている。有名な大阪のケースではリュープロレリンを使用。薬価はナファレリンが安い。リュープロレリンのほうが安定するとの話。 #gid_15

性同一性障害(MTF) 当事者における「思春期への対応に関するガイドライン改訂」の認知度」
岡山大学の調査。子供に性ホルモンを投与することの是非を先輩に当たるMTF当事者にアンケート調査。ホルモン療法に慎重な意見が多いものも、自分だったら「やってほしかった」 #gid_15

質疑応答で、一部医療機関でのガイドライン読み違い?による暴走があるとの報告があった。「15歳からできる」との勘違い。「2年以上の通院歴があり、【かつ】15歳以上」だ。最低でも13歳から病院に通っていないとホルモン療法はできない。#gid_15


「大学における性同一性障害当事者への対応の実態」
来年発表しようと思ったが、たぶん一番の課題は「就職」じゃないだろうか。何人か面倒をみたが、とにかく難しい。課題が多い。 #gid_15

一番の問題は「受身人間。いわれたことしかしない」人間の一番尊厳にかかわる部分を全否定されて育つから、自分が「いい」と思うことも表現して行動することをこわがるんだわ。だから教育上の体制が必要と思うんだ。 #gid_15

★某大学、某企業からの相談あり。どちらもMTF。容姿・ふるまい等は合格点なんだけど…。
自分の考え表示をこわがるというのは社会人として必要な「報告・連絡・相談」、「質問力」に二次障害がでるからはやく気がついてなんとかなるといいが…。

「大学保健室・学生相談室における性別違和感を持つ学生への対応に関するアンケート調査」
岡山の発表多いなあ。これは川崎医科大学通称名が大きな問題か?5年間に1例しかみたことがない。そのために対応の蓄積が難しい。 #gid_15


「学校における「性同一性障害」に関する教育・啓発: 養護教諭,人権教育担当教員の意識」
養護学校の教諭相手に講義をしていたことを思い出した。GIDのみならず保健体育で扱う範囲は広すぎるので大きな視野で授業をつくらないといけない。しかしGIDはOKで同性愛は・・・。 #gid_15