リアルライフエクスペリエンス(RLE)の重要性−性別のベクトルを使って


春分ですねえ…でも異常気象。

ひゃああ、日本では春分の日で3連休かあ…。
学会がおわると春が来るの定義どおり日本・東京は晴れてていい天気だそうですよ。
3連休を使った「民族移動」がはじまっているようです。


東京マラソンがあるとか?
しかし桜が早すぎる。
15年前は4月7日に大学新入生の花見をしていたんだよ。
27年前は4月7日に小学校の入学式していたんだよ。


今年は4月7日じゃ花がないかも…。
しかも東京24℃、カイロ22℃。カイロ、自宅が寒い!
絶対におかしいよ…。


こちら土曜はじまりで学校…。


いいたいことさっさと書いてしまおう。。。
自分用のメモでもあるし…。


先のイスラームの性別概念は動的なベクトルである」の話であるが、これソフトウェアつくってシュミレーションするとわかりやすいかもしれないが、時間がないので、気が向いたら、ということで。


高校時代の数学7点/200点満点の武勇伝をもつ人なので数学Bにあたるベクトルと内積の問題ミスっているかもしれない。
そのときはご指摘よろしく…。


例題だしてやってみるといいのかもしれないが…。
グラフもね…帰国後…。
使っているパソコンにエクセルがないからグラフが簡単に作れんのよ…。
OpenOffice使っているが、不慣れで思うように使えない…。


話を飛ばしていくと、じゃあどうにもならない「性別の中性化」に対してイスラームはどう対処するか?
解説は帰国後にあげるとして(と、はしょる)要は「中性の状態」をなるべく早く解消しないといけない。
で、ないと「人間として成長できないのだ。」


じゃあ、どうするのよ?というお話。


これを2002年にエジプトのイスラーム系の精神科医に話をきいたのだ。
そしたら「まずベクトルがどちらを向いているかを確認する」といった。
そして「それが一番難しいのだ」と。

■ベクトル…こいつね。
[さとしの思考装置]心に「性別」は【本当に】あるのか? - さとしの哲学書簡ver3 エジプト・ヘルワン便り
http://d.hatena.ne.jp/stshi3edmsr/20090321


ではなぜベクトルを確認する必要があるのか?


先のグラフで「(0,0)からベクトルは外側へ広がる」と書いた。
つまり(0,0)から(1,1)(2,2)という方向へ動くのだ。


これはベクトルAもベクトルBも同じ。


だが、(0,0)から(1,1)に向かっているベクトルAに対して
ベクトルBが(0,0)から(-1,-1)に動いているとしよう。
(すなわちかなり原理主義的かつ強い違和感をもつ外見女性のFTMだな…)
角度はcos180°かなり深刻な状態である。


この場合ベクトルAの方向をベクトルBの方向へ180°変えることができないのだ。
つまり本人がそうありたい「心の性」を変えることができないということだ。


よく性同一性障害の治療に関して「心は変えられないのか?」というとんでもない疑問がだされることがある。
さらにひどいと「心を変える」ということをなぜ考えないのか?ということにもなる。
あとでもその話をするが、まず「ベクトルAは座標そのものの回転移動はできない」ということだ。


では何ができるか?


以下ベクトルの座標を整理しよう。

■伊東聰 原案…。
1.肉体の性(物理的生物学的に成立する性、医学分野) 原則として不変
 =>ベクトルB、X座標
2.性自認の性(精神的・心理的に成立する性、精神心理学分野) 不変
 =>ベクトルA、X座標
3.属性(帰属)の性(認知的・意識的に成立する性、脳神経科学?分野
 不変 =>ベクトルAのY軸上の稼動域(+か -か)
4.オーラ(直感認識)の性(歴史的・人間関係的に成立する性、教育学分野 可変
 =>ベクトルB、Y座標
5.社会性(社会的文化的性、いわゆるジェンダー)、可変
 => ベクトルA、Y座標

1.「ベクトルAは座標そのものの回転移動はできない」<例>(0,0), (1,1), (-1,-1)はできない。
2.「だが、ベクトルAは稼動域の範囲内でY軸上の座標を動かすことはできる」
<例>(0,0), (1,1), (2,4)はできる。(0,0), (1,1), (2,-4)はできる。
性自認が男性であるものが女性ジェンダーをまとってもあくまで「男性である自分が女装している」という意識をもつ。
 <例>SHAZNAのIZAMの女装。

3.「ベクトルBはcosの範囲内で動かすことができる。
<例>ベクトルA(3,3)であればベクトルB(-3,-3)は
   (-3,-1)(-3,1)(-3,3)と動かすことができる。
4.「ベクトルBのX軸は原則不変であるが、外科的療法によって物理的限界の範囲内で変換することが可能。
<例>ベクトルA(3,3)であればベクトルB(-3,-3)を(3,-3)までの修正はできる。


つまりできる/できないは以下。
0.変えられるものは「1.肉体の性」「2.オーラの性」「3.社会的ジェンダー」である。
1.肉体的に完全なる「女性/男性」にはなれないが、医療で形を近づけることで性別違和を軽減することはできる。
2.社会的ジェンダーを変換しただけでは、「女性/男性」にはなれない。男性の女装、「男っぽい女」にとどまる。
3.人間の中でオーラの性を鍛えると医療技術、社会的ジェンダーに依存しなくても「女性/男性」として受け入れられる。


つまり人間の中でオーラの性を鍛えるのが「リアルライフエクスペリエンス(RLE)」だ。
重要なことはオーラの性、これは「可変、変えられるのだ」。


そして変えたときの結果が一番大きい。
しかも金銭的コストはローコストなので、いわゆる「金がない」人間でも性自認の友人・知人がいればできる。
ただし、時間的コスト&人間関係的コストはひどく高い。年をとればとるほどやりにくくなる。
若ければ結果が早いが、働き盛りの男性だと厳しい。
その「時間的コスト」「人間関係的コスト」の高さを嫌がる人が多い…。


上記で以下の二つの命題の説明がつく。


<命題1>FTMがSRSをして戸籍を変えたが「男性として認められない」。
本人のベクトルAが(3,3)だとしよう。外科的変換でベクトルBのX座標が変化する(3,-3)。
だが、(3,3)と(3,-3)はcos90°だ。「垂直ならば内積が0」なのでこれは「手術をして戸籍を変えても意味がない」ということになる。これに対する解決方法は「本人の社会性を女性に近づける」か、「リアルライフエクスペリエンス(RLE)でオーラの性を鍛えてベクトルAに一致させるか」。仮に「本人の社会性を女性に近づける」はベクトルが外に広がるという原則を考えると「無理」なので、残された手段は「RLE」しかない。これがうまくいかないと悲惨なので外科的手術の前に「リアルライフエクスペリエンス(RLE)」は必須なのだ。


<命題2>身体もパスして社会的ジェンダーもパス、ところが男性社会で違和感…。
当初の性自認のベクトルの座標を間違えたか、オーラの性が育っていないのどちらか。


本人のベクトルAが(3,3)だとしよう。
ボーイッシュな女性と認知されていたためにベクトルBは(-3,-3)
外科的変換でベクトルBのX座標が変化する。(3,-3)
社会的ジェンダーはY軸上を動くので(3,4)、(3,5)、(3,6)…。
ベクトルが外に広がるという原則を考えるとcosがcos90°以上に広がっていく。
つまり社会適応と逆に社会との軋轢が高まっている…。


本人のベクトルAが(3,3)だと【思っていた】としよう。
実際はベクトルA(-3,3)だったとする。ボーイッシュな女性と認知されていたためにベクトルBは(-3,-3)。
本人が違和感を感じる大きな原因はベクトルBは(-3,-3)。
ベクトルA(-3,3)、(-4,4)、(-5,5)に対して(-3,-3)、(-4,-4)、(-5,-5)。


ベクトルが外に広がるという原則を考えるとベクトルの力が強まっていく。
成長するにつれて「女性オーラ」が強くなって違和感を感じやすくなる。
つまり「FTMトランスジェンダー」だな…。
ここで必要なのは「女性オーラ」を強める力を「軽減すること」。
ベクトルB(-3,-3)を最終的に(-3,3)にもっていかないといけない。
そうしたらベクトルAと一致するだろう。自己実現の実現である。
肉体の性を変える必要はない。


いずれにしても適切に「リアルライフエクスペリエンス(RLE)」が行われていればこの問題はおきない…。


また性同一性障害に関係なくここにきた人たちには「イスラームの性別概念が二次元を動的に動くベクトルであること」に気がついてくれれば…と思う。


またこれも後日になるがタウヒードという一化の考え方(先の婦人章:1節の「かれはひとつの魂からあなたがたをつくり」)により、「男であり女である以前に【人間である】ことが優先される、ということも書いておこう。


最後に「性別越境者、性同一性障害がでたなら『第三の性』概念は?」という疑問があるだろう。


イスラームでは上記のように「動的に動く性別」というのがあるため、第三の性という考え方をしない。
「中性」が通過点であり、いずれどちらかに統合されるとされる。


「また性的指向の視点が抜けている!」という指摘もあろうか、と。


性的指向はX軸:Y軸ではかけません。
「Z軸」が必要です。
つまり空間座標(3次元)でないと性的指向までかけないのですよ…。


だから「次元が違う」といい続けているわけで…。